一口馬主のブログを色々見ていると高齢の繁殖牝馬の子は避けるべきだという意見を良く見ます。
理由が活力が落ちているからだという抽象的でわかりにくいです。
実は、シルクの追加募集のジェイズジュエリーの13がとても気になっています。
この馬に否定的な意見でよく出てくるのが高齢というキーワードです。
私は、今まで母が高齢ということを気にしたことはほとんどありません。
なぜなら、人間で20歳で生んだ子は、35歳で生んだ子よりも優秀だという話は聞いたことがないからです。
若い時に産んだ子のほうが、運動能力が高いとか知力が高いとか聞いたことないですよね?
そんな事実があれば、こんなに日本の出産年齢がどんどん遅くなることはないでしょう。
しかし、35歳を越えると何らかの問題が起きる可能性が高まるという話はよく聞きます。
そもそも妊娠しずらくなったり、遺伝子異常が発生しやすくなったりなどよく聞く話です。
つまり、五体満足に元気に産まれることと、その子の能力は別問題だと思うのです。
そこをごちゃ混ぜにしてはいけないと思います。
高齢な繁殖牝馬は受胎する確率が下がっていき、五体無事に元気に産まれる確率は下がっていくでしょう。
ただし、五体無事に元気に生まれた子の能力は別に低いわけではないはずです。
事実、高齢繁殖から産まれた名馬はたくさんいます。
では、なぜ高齢繁殖は避けられるのか?
統計的なデータで高齢になればなるほど結果が下がっているというものがあるそうです。
では、このデータはどう解釈すべきなのか?
単純にやっぱり、高齢繁殖の子は能力が低くなっていくんだという分析でいいのでしょうか?
現役でも繁殖でも同じような成績と血統のA子とB子がいます。
ただし、A子は6歳、B子は20歳です。
私は、ディープインパクトの種付け権を1つ持っています。
さて、どちらにつけますか?
おそらく、100人いれば100人がA子でしょう。
なぜなら、貴重な種付け権です、不受胎や流産、異常など無事に産まれない可能性はできるだけ減らすべきです。
つまり、能力どうこうというよりも、まずちゃんと受胎して無事に産まれてくれる可能性の高いほうを優先するはずです。
結局、若い繁殖は、高齢繁殖よりも高額で優秀な種牡馬をつけられる可能性が高い。
なので、成績に差がでるわけで、それは高齢になって活力がなくなって出る差ではないというのが私の結論です。
名牝、名繁殖といわれる馬たちは高齢になっても良い種牡馬がつけられているので、高齢でも成績は良いのです。
一口馬主の観点から言うと、高齢繁殖は基本的には気にする必要がありません。
なぜから、募集されている段階で高齢繁殖のリスクである不受胎は関係ないし、五体満足で元気に産まれるかどうかもほぼ関係ありません。
ただし、見えない部分の体質は関係ある可能性はあります。
そして、注目すべきは種牡馬です。
つけられている種牡馬のランクがどんどん下がっているのは要注意。
無事産まれるかどうか多少確率が落ちても高額な種牡馬をつけ続けているのは、その繁殖能力が高いと思われている証拠です。
そういう馬は、大抵繁殖実績があり重賞クラスが出てたり、その馬自身が名牝だったりします。
年齢だけで成績を比較するのではなく、どういうランクの種牡馬をつけられているかまで見るべきでしょう。
レーヌドブリエはメジロドーベル18歳の時の子です。
今回、2勝目をあげドーベル産駒の中でトップに並びました。
ジェイポップはポップス20歳の時の子です。
二桁着順の常連で勝ち上がりも厳しそうです。
ただ、ポップス19歳の時の子であるペンタトニックは勝ち上がっており成績もまずまずです。
19歳はよくて20歳はだめだと年齢のせいにするのも無理があるわけで、問題は別の部分でしょう。
そして、最初の話題に戻ります。
ジェイズジュエリーの13は18歳の時の子です。
5月末には入厩するくらい順調にきていますので、体は何の問題もないようです。
ただ、気にするとしたら見えない部分の体質です。
現在はわかりませんが、当初なんらかの弱さがあったのは推察できます。
高齢だからなのか、血統的なものなのか、その子がたまたまなのかわかりません。
結局、何由来であろうと体質はどんな馬でも考慮しなきゃならないのです。
そして、この馬は現時点で体質に問題のあるところは確認できません。
この繁殖年齢の問題は、一口馬主でよく考慮されるポイントです。
今回、色々調べたり読んだりして一応自分なりの結論は出しましたが、現時点での結論にすぎません。
また、いつかまた取り上げたいテーマです。
ちなみに、ダービー馬キズナは20歳の時の子です。
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母年齢は一つの条件ではありますね。
私も最近までは13歳までとは決めていましたが、ここに来てあんまり深く考えなくても良いかな~と・・・・
若い母の方が確かに良い事ではありますが、難しいですね。