レビューの検証記事が過去最高の拍手をいただき好評はうれしいのですが、その後に自分のレビューをするのはかなりのプレッシャーですね。
そうじゃなくても、2年前の自分のレビューの精度はいまいちでしたね。
ただ、実際の出資馬は活躍してくれてるので結果オーライでしょうか。
一口馬主と言っても判断材料は人それぞれで、大きくは血統派と馬体派にわかれると思います。
私は、以前書いた通りの大原則を重視します。
その大原則とは
(走る子を出す確率の高い繁殖牝馬)×(走る子を出す確率の高い種牡馬)=走る子が生まれる確率が高い
そして優先順位として以下になります。
1、繁殖成績、繁殖能力
2、種牡馬成績、種牡馬能力
3、価格
4、馬体、動き
とにかくまずは、繁殖牝馬の能力を吟味します。
次にその繁殖と種牡馬の相性と種牡馬自身の能力を加味します。
その後、その繁殖と種牡馬でこの価格は適正なのか、そして自分の予算と相談します。
最後に馬体をチェックし、特に良い部分があれば多少プラス評価をし、マイナス点があれば一気に下げます。
動画も同様にマイナスがあれば一気に下げます。
馬体と動画は、マイナス点を探し出し最終チェックする作業になります。
そので、私のレビューは繁殖牝馬に重点があります。
1 パーシステントリーの15 牡 鹿 4月20日 藤沢 和雄
ディープインパクト Smoke Glacken ノーザンファーム 1億 200,000
164.5 181.0 21.9 483
母はアメリカのG1馬。
産駒は、すべてディープインパクトが種付けされており、最初の全兄トーセンゲイルは未勝利で見所無し。
次のパーシーズベストはシルクの募集馬で2勝をあげ、紫苑Sでも4着と健闘。
繁殖能力はまずまずあると思うが、兄と姉のどちらが出るかが問題。
ディープインパクト産駒としては、サイズが大きめで立派な馬体。
ディープは小さくても走ると言われていたが、最近では大きいほうが良いというのが当たり前になってきた。
サトノダイヤモンドなんかも500キロ前後あり、この馬もそれくらいになりそう。
藤沢厩舎も好き嫌いが大きくクラシックに使ってもらえない可能性がかなり高い。
一昨年のシルクの最高額馬のラヴィエベールも能力はあるが結局クラシックに使わないで終わりそう。
それが我慢できるならという条件付きかな。
馬体はディープ産駒とは思えないくらい立派な馬で、これは褒め言葉。
歩様は特に問題ないけど前脚が少しばらつくかな。
でもやっぱり少し高いとは思う。
それでも、今回のディープ牡馬の中では1番良い。
総合評価:A
2 メジロツボネの15 牡 黒鹿 3月2日 尾関 知人
ディープインパクト スウェプトオーヴァーボード レイクヴィラファーム 7,000万 140,000
154.5 172.0 20.0 414
母は短距離で4勝で曾祖母は三冠牝馬メジロラモーヌ。
産駒は、これが初仔。
短距離で活躍したスピード馬にディープの配合は良いと言われている。
いきなりディープインパクトを種付けしてるわけで期待も大きい繁殖かもしれない。
ただ、メジロラモーヌは名馬だがその子たちからそれほど活躍馬は出ていない。
この一族からバンバン活躍馬が出ていればメジロ牧場はまだ現役でやっていたと思う。
馬体はカタログだと感じないが400キロちょっとしかなくかなり小さい。
逆に言えば、数字ほど小さく見せないので良いとも言えるがやっぱり気になるよね。
価格は、セレクトセールで5600万くらいですからこれくらいでしょう。
尾関厩舎はアルジャンテでシルクのディープを預かっており2勝をあげています。
歩様は特に問題ありません。
総合評価:C
3 モシーンの15 メス 青鹿 4月27日 木村 哲也
ディープインパクト Fastnet Rock ノーザンファーム 5,500万 110,000
155.5 173.5 20.0 427
母はオーストラリアのG1を4勝した名馬のようです。
産駒はこれが2頭目でまだ未出走。
続けてディープをつけられており、ディープのために輸入してきた高額繁殖牝馬のパターン。
もちろんかなり期待も高いが、失敗もありそうでギャンブル要素がある。
こういう海外からディープ用に輸入してきたG1馬の初仔や2子みたいな実績が未知な馬がシルクによくまわされてくる。
馬体はバランスも良く、4月末生まれで体高も管囲もあるので馬体重は十分増えそうで問題なし。
キムテツ厩舎は嫌いな人も多いが、結果は出てるので厩舎だけでNGにするにはもったいなさ過ぎる馬かもしれない。
歩様も特に問題なし。
今年のシルクのディープ牝馬3頭はどれも甲乙つけがたいくらいいいですね。
総合評価:A
4 キラーグレイシスの15 牡 鹿 2月26日 新開 幸一
ハーツクライ Congaree ノーザンファーム 2,500万 50,000
159.0 181.0 21.3 520
母はアメリカのG1馬。
産駒はこれが2頭目でまだ未出走。
上のゼンノロブロイ産駒はサンデーで募集された。
アメリカG1馬にハーツクライをつけた牡馬でこの価格はお買い得。
ただ、現時点で520キロはさすがに大きすぎます。
価格が安めだった理由はそこでしょうね。
それでも管囲はしっかりしてるし、繋ぎも問題ないので多少大きくても足元は大丈夫じゃないでしょうか。
歩様は前脚がガニ股気味になるのが少し気になりますね。
距離はクラシック向きそうですし、この血統でハーツ牡馬でこの価格なら勝負してもいい一頭かもしれません。
総合評価:B
5 プリティカリーナの15 メス 黒鹿 1月31日 田村 康仁
ハーツクライ Seeking the Gold ノーザンファーム 3,200万 64,000
153.0 175.0 19.5 469
母はアメリカ2勝馬
産駒はディープ産駒のアンタラジーが8戦4勝とかなりの能力があるが順調に使えないタイプ。
その下のシルク馬アグレアーブルは2勝しているがこちらもなかなか順調にいかず当初の期待ほどの成績ではない。
その次のハーツ牡馬が8000万、この馬の弟のオルフェ牡馬が1億で落札されている。
そう考えると、牝馬としては高めではあるが相場くらいかもしれない。
問題は能力よりも体質かもしれない。
馬体は、まだ丸っこいですけど、トモの筋肉量がすごいですしスピードありそうです。
歩様はキビキビ動けて良さそうです。
大外れはしないけど、価格ほど活躍できるかは未定といった感じでしょうね。
総合評価:B
6 スナッチドの15 メス 黒鹿 2月1日 鹿戸 雄一
ハーツクライ Cat Thief 白老ファーム 2,000万 40,000
158.0 177.0 19.3 464
母はシルクでお馴染みで産駒には4勝馬スナッチマインドがいます。
既に孫もいて私が出資しているグラドゥアーレがそうで新馬戦2着でした。
それなりに良い子を出す繁殖にハーツですから価格的にはこれくらいでしょう。
馬体はサイズも良く、筋肉も豊富で良いと思います。
ただ、唯一気になるのが繋ぎが立ち気味なことです。
歩様も少しがに股で管囲も細めです。
足元リスクがかなり高いと思います。
どんなに良い血統でどんなに良い馬体でも故障をしたら終わりですので、そこだけは重視しないといけません。
総合評価:D
- 関連記事
-