競馬で西高東低と言われてもう何年でしょうか?
それは今でもはっきりと結果に出ています。
今年の現在の調教師リーディングトップ15で関東で入ってるのは3人だけ。
トップの藤沢先生と、あとは14位15位とギリギリ入ってきてるだけです。
2位~13位まで全部関西の厩舎になります。
今年のシルクの1歳募集馬の売れ行きも露骨なまでにはっきり差ができました。
関西馬はもうほんの数頭しか残っていませんが、関東馬はまだいっぱい残っています。
では、なぜこんなに差がでるのでしょうか?
そんなことは散々もう競馬通の間では語りつくされている話ですが一応簡単に書こうと思います。
関西のトレセンに坂路ができる。
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その坂路での調教がかなり効果的であることわかり、そこで調教した関西の馬の成績が大幅にアップする。
↓
関西馬の成績が関東を上回るようになり大きなレースも関西勢で占めるようになる。
↓
遅れて関東にも坂路を作るが時既に遅し、素質のある馬は成績の良い関西ばかり預けられるようになる。
↓
それが固定化され今に至る。
ざっと簡単に言えばこんなところでしょうか。
細かく言えば坂路の傾斜がどうのとかやる気の問題とか色々言う方はいます。
現在、坂路など設備面で関東も関西もほぼ差がないと言われています。
しかし、成績には歴然とした差が依然としてあります。
それは、下から2番目の「素質のある馬は成績の良い関西ばかり預けられるようになる」というのが今も続いているからです。
良い成績を残す→良い成績の厩舎なので良い馬を預ける→良い成績を残す→良い馬を預ける・・・・・
この延々とした繰り返しがずっと続いてるのです。
なので、関東でも藤沢厩舎は昔ほどの勢いはないかもしれませんがずっと成績は残しています。
それは、このループに入っているからであり、関東や関西だからではありません。
なので、シルクの今年の預けている馬も誰がどうみても関西のほうが質が高いです。
関西馬だから売れているのではなく、質の良い馬が関西に多いから関西ばかり売れているのです。
そっくりそのまま、関東と関西を入れ替えてみたとしましょう。
それでも、満口数はさほどかわらないと思います。
もちろん、今までのイメージもありますし厩舎を気にすることもあると思いますが、アコースティクスもパーシステントリーもラフィエスタもユキチャンもシルクプリマドンナもスペリオルパールもクランピースもベルベットローヴもペンカナプリンセスもディアジーナもシーザバッドガールもアーデルハイトもジュメイラジョアンもディフィカルトもみんな関東所属になっていても満口になっていたと断言できるでしょう。
この流れは相当なことがないと変わらないと思います。
みなさんの地域の高校の偏差値ってほとんどずっと変わらないですよね?
頭の良い高校はずっと頭が良いですし、低いところはずっと低いままです。
それは、偏差値の高い高校には頭の良い子がいっぱい入るので、次の年も偏差値が高くなり頭の良い子が集まるの繰り返し、これと同じようなことなのです。
ただ、ここで一つ大事なことがあります。
じゃあ、偏差値の低い高校の先生は能力が低いのでしょうか?
私はそうとは限らないと思っています。
たぶん、その高校にたまたま頭の良い子が入学すれば、先生はその子を頭の良い大学にいける指導をする能力はあると思うのです。
つまり、言いたいことは、素質の低い馬ばかり預けられるので関東は成績も上がってこないが、素質の高い馬を預ければ、ちゃんと良い成績を出してくれるはずだということです。
それがブライトエンブレムだったりするのです。
なので、私は関西だ関東だという見方は一切しません。
そもそも、馬はほぼ全部が北海道馬です。
関東馬でも関西馬でもなく北海道馬なのです。
関西で生まれ育ってそこで調教されたなら、その気候風土環境が要因で根本的な問題ですが、ほぼすべての馬は北海道で生まれ育って、関西に移動してたった数ヶ月で関西馬だ関東馬などといわれてもちゃんちゃらおかしいのです。
少し話はそれましたが、結局は馬そのものの素質が大事であり、関東だ関西だで見るべきではないのです。
もちろん、個々の調教師の能力に差はあります。
なぜ関西馬のほうが成績が良いのかをしっかり理解し、それは調教師のレベルの差というよりは預けられる馬の質の差であること、そうであるなら、関東の厩舎でも馬さえしっかりしていれば結果は出るはず、ただ、どこでもいいわけではなく、ちゃんと見極める必要は当然ある。
これは一つの結論。
これを逆に考えると、関西に入れられた馬は総じて素質が高いと思われているから関西に入れられたとも言えるのです。
なので、関西のトップクラスの厩舎に入れられるということは、クラブは素質が高いと思っている証拠であり、その馬から買っていくというのは経験者の発想としては当然なのです。
これも一つの結論。
この馬がなぜ関西のこの厩舎なのか、この馬がなぜ関東のこの厩舎なのか深く考えると厩舎の振り分け時のクラブやノーザン側が思っている馬の能力が見えてくるかもしれません。
そして、その判断は必ずしも当たっていないことが多いですが、ある程度その通りの成績を残しているから西高東低が終わらないのも事実なのです。
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