一口馬主にとって牡馬と牝馬どちらがいいのかを検証する2回目になります。
前回は牡馬と牝馬のメリット、デメリットを見ていきました。
今回は、そのメリットが本当にメリットなのかどうか?を考えていきましょう。
牡馬と牝馬の大きな違いとして、引退時期というものがありました。
牝馬は6歳3月末で自動引退となり、牡馬はそれがありません。
この差が大きいと感じている人も多いと思います。
では、実際そうなのでしょうか?
そもそも引退時期が関係するということは勝ち上がる前提となります。
勝ち上がれなければ引退時期も何もないのです。
ノーザン系列の募集馬は優秀ですが、それでも勝ち上がり率は約50%です。
つまり、この時点で半分の馬はもう関係ありません。
では、もう少し詳しく見てみましょう。
シルクとキャロットとサンデーの3クラブで現在現役の6歳馬と7歳馬の牡馬の数を調べてみました。
・シルク
6歳牡馬 33頭中13頭 39%
7歳牡馬 29頭中7頭 24%
・キャロット
6歳牡馬 39頭中15頭 38%
7歳牡馬 40頭中10頭 25%
・サンデー
6歳牡馬 40頭中14頭 35%
7歳牡馬 45頭中6頭 13%
牡馬は牝馬と比べて能力が高く、特にダートでも勝てるので勝ち上がり率は高めです。
全体で50%とすると牡馬の勝ち上がり率は60%弱程度になります。
そんな勝ち上がった馬たちですが、そのまま現役として6歳の今まで頑張っているかと言えばかなり減っていることがわかります。
もちろん、故障で引退してしまった馬も多いでしょうし、競争成績の不振で引退となった馬もいます。
60%の牡馬が勝ち上がったとして、その中で6歳まで現役を続けているのが3クラブを見てみても35~39%程度になります。
ただ、こうやってみるとまだまだ結構残ってるなぁという印象がありますね。
しかし、6歳の現時点までは牝馬も同様なので牡馬のメリットが出てくるのはここからになります。
その後、6歳の秋くらいまで頑張って引退してしまったら、2戦くらい多く出走できたかなという程度でそこまで牝馬と比べてメリットがあるとは言えません。
せめて牝馬と比べて1年多く走ってくれたらメリットだと言っていいでしょうね。
なので、7歳まで頑張ってくれれば大きなメリットがあったと言えるでしょう。
7歳まで現役の牡馬の数をみてみます。
多くて25%、サンデーはかなり低くて13%となっています。
つまり、引退時期に関して牝馬と比べてメリットを享受できるのは募集される牡馬の多くても4分の1に過ぎないのです。
それ以外の4分の3、つまり75%以上の牡馬たちは、7歳まで現役でいることはないので牝馬の6歳3月末で引退というルールと比較してメリットがあると言えないのです。
結局は、馬選び次第ということにはなるのですが、牝馬は6歳で引退しちゃうから牡馬を選びたいと思っていても、その牡馬がメリットを享受できるくらいまで長く活躍することはかなり低い確率なのです。
なので結論として、
「引退時期に関しては、馬選び次第で牡馬に大きなメリットがある場合はもちろんあるが、そのメリットを享受できるほど長く現役で活躍してくれる確率は結構低い」次回は、牡馬のメリットである種牡馬入りについて調べて書こうと思います。
記事が興味深かった、面白かった方は下の「拍手」をクリックお願いします。
ランキング等関係ありませんが、今後の参考、励みにさせていただきます。
- 関連記事
-
スポンサーサイト
これはかなり面白いですね(#^.^#)
4分の1が多いか少ないかは人に寄るかと思いますが、そうなるとブラックバゴはかなり貴重な存在ですね('◇')ゞ
もっとG1を勝つような馬だと種牡馬確定ってな感じで、早く引退するんでしょうけど、こういうそこそこ勝ち上がっている馬が一番辞め時が難しいのかもしれませんね(^-^;
恐らくサンデーの馬は良血で強い馬が多いので、早めの引退になってるのでしょう(^^ゞ