途中で急なシルク募集馬の発表があり中座してしまいましたが、続きをやります。
一口馬主入門講座の4回目ですね。
口数の違い、一口馬主の費用、一口馬主の収益ときて最後に一口馬主のクラブ選びです。
今の競馬界はノーザンファームの運動会と揶揄されるくらいノーザン一強体制です。
先日のダービーこそ負けてしまいましたが、それまで連続でG1勝ち馬がノーザン生産馬でした。
一口馬主を始めようかとこのブログにたどり着いた人もノーザン系クラブの活躍に刺激されたからでしょう。
というわけで、一口馬主を始める最初の選択肢はノーザン系か非ノーザン系かになるでしょう。
そして、これだけノーザンが活躍してるこの時代に非ノーザン系をあえて選ぶ必要性は感じません。
つまり、ノーザン系クラブであるサンデー、キャロット、シルクの3つが最優先の候補になるはずです。
その中でもサンデーは40口でお金もかかるので初心者向きではありませんのでキャロットかシルクの2択になります。
ただ、この2つのクラブはどちらもシステムに癖があり新規向きではありません。
そのシステムを簡単に説明します。
・キャロットクラブ
キャロットの特徴は母親優先制度と最優先制度の併用です。
母親優先は出資した牝馬が繁殖入りしてその産駒が募集されたときに優先的に出資できる制度です。
最優先は1頭だけ優先的に申し込める権利で、それを使っても外れた場合に2段階まで強化されます。
特にキャロットはアワーブラッドという自分たちの血統というものを大事にしているクラブで母親優先対象になる募集馬は4分の1くらいいますので、新規には高いハードルになっています。
新規さんは当然ながら母親に出資してるわけもないので、その権利を使うためには入会し出資し、その馬が繁殖入りし、その子が募集されるまで7年以上かかります。
最優先も新規にも一応ありますが、既存会員の一般募集の後に新規の最優先なので権利としては最下層です。
なので、キャロットに入ろうと思っている新規さんはとりあえずは今年なんでもいいので1頭出資し会員になることです。
そして、本番はまともに最優先の使える来年から、より充実した出資ができるようになるのは母親優先が使えるようになる7年後以降となるでしょう。
それでも、キャロットは会員にさえなってしまえば最優先は毎年使えるので2年に1回くらいは欲しい馬が取れるクラブです。
それに加えて長年やっていれば母親優先も行使できるので長い目で考えるべきですね。
・シルク
シルクは実績制度と抽選制度の併用です。
キャロットとは根本的に違います。
まず、実績枠が500口中300口もあります。
実績とは過去3年間の出資額の合計です。
これでまずわかりますよね。
新規の方は実績がありませんので最初からこの枠は無いのです。
そして、3年合計ということは3年続けてやっと次の年から満額の実績になるのです。
もちろん1年目から数百万という出資をすれば1年分の実績だけでも勝負はできますが例外ですね。
なので、新規で勝負をするのは抽選分の200口。
そこに去年から抽優馬制度という最優先の仕組みができました。
1頭だけ1番欲しい馬を抽優馬として優先的に申し込めるのです。
そして、この抽優馬は新規の方にもあり既存会員と同じ効力をもっています。
キャロットの最優先とはそこが違います。
なので、シルクでは抽優馬を上手に使えば新規でも初年度から1頭は欲しい馬を取れる可能性があります。
ただ、とれても1頭ですし、実績では勝負できないので基本的には厳しい出資になるでしょう。
そして、抽優馬を使って落選してもその権利が強くなることはないので毎年落ちることも普通にあります。
まとめます。
新規にとって、キャロットは1年目は欲しい馬も取れないし勝負にならない。
ただ、入会し翌年以降は最優先を使っていけば1~3年に1回は欲しい馬が1頭ほぼ必ず取れる。
それに加えて母親優先もあるのでかなり長期的に考える必要がある。
シルクは、1年目から抽優馬を使えるので欲しい馬を取れる可能性はある。
しかし、会員を長くやっていようと実績制で高い実績を積めないとなかなか欲しい馬は取れないし、抽選で落ち続けることもありずっと欲しい馬が取れないことも十分ありうる。
なので、初年度から欲しい馬を取りたいならシルク、そして毎年50~100万くらい出資する予定があるなら実績も積めるのでシルクがオススメです。
逆に初年度は捨ててもいいし、予算もあまりないけど1~3年に一度でもいいから絶対に欲しい馬を必ず取りたいというならキャロットですね。
馬の質はどちらもノーザン生産馬がほとんどですし今は差はありません。
システムが自分に合うクラブを選ぶといいでしょう。
今これだけ活躍馬が出ているノーザン系のクラブですから、わざわざそれ以外を選ぶメリットはあまり感じません。
繁殖の質も種牡馬のレベルもちろん最高峰、そして何より重要な育成施設やスタッフの充実、今話題の天栄やしがらきなどの日本一の外厩を使いばんばん鍛えています。
ただ、それだけ勝ちまくってると当然なら人気もかなり高く欲しい馬がなかなか取れないのも事実です。
また、これだけ一強になると反骨心というかそれに対抗したいという気持ちを持つ人もいるでしょう。
もちろん他にも良いクラブはたくさんありますので、次回はノーザン系以外のクラブも紹介します。
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これなら新規で一口を始めたい人も、それぞれの目的に沿った出資が検討出来ると思います。
しかし、ノーザン一択は益々加速しています。何とかならないですかね?